乳酸菌サプリでコレステロールを下げる!?

コレステロールが体に与える影響

コレステロールは、人にとってなくてはならない存在です。体中を巡り、さまざまな働きをしているからです。では、身体に与える影響にはどのようなものがあるのかを見てみましょう。

・良い影響

コレステロールにはいくつかの身体を保つための機能が知られています。

【コレステロールの機能】

ホルモンの原料になる

体の細胞を構成する

肝臓の機構に関与している

栄養(ビタミンD)を作る材料の一つになる

まず、コレステロールには人間の生命維持に欠かせないホルモンを作る原料になります。副腎皮質ホルモン、ステロイドホルモン(性ホルモン)などを作るのに必要です。

次に、人はたくさんの細胞から人体を構成しているため、億単位の細胞を基本として人体は構成されています。そのため、コレステロールは材料となって細胞膜を作る重要な役割があります。単に細胞膜を製造するだけではなく、破損した細胞を修復したりするのも役割の一つです。

血管も細胞で出来ていますが、傷ついた血管の修復もコレステロールが行います。例えば、細胞(血管)の修復が必要なときにコレステロールが少なく十分に修復が出来ないなどの要因で、脳出血の原因になることがあります。コレステロールは、脳や神経、血管の保護をする役目も担っているため、食事からの摂取量が極端に少ないことで不足し、人体の健康に大きな影響を与える可能性があります。

加えて、細胞の働きや内部とのやり取りに関してもコレステロールが作用に介入します。そのため、コレステロールが少ないと細胞のやり取りの機能が低下します。

さまざまな作用を見てきましたが、上記の影響以外に、コレステロールは人体の中で作られる栄養素ビタミンDの材料になります。光を浴びると作られるのがこのビタミンDで、魚の脂質などにも多く含まれます。ビタミンDはカルシウムの合成を手助けして骨を丈夫にしたり、免疫機能を高めたりするのに役立ちます。少ないと骨粗しょう症で骨折しやすくなるだけでなく、風邪・インフルエンザなどにかかりやすくなるため、人体にとって必要不可欠です。

・悪い影響

今度は、逆にコレステロールの悪い影響について確認しましょう。コレステロールは、現在、健康や医療の現場でよい影響を持つことよりも悪い影響を持つことが強調されているため、どちらかといえば、悪い影響について多く知られています。

【コレステロールの悪い影響】

動脈硬化の原因(脂質異常症や高コレステロール血症の体内異常)

脳や心臓疾患の原因

糖尿病、高血圧などを発症する因子

がんの発症への関与

血管瑠などの疾患(大動脈瘤など)

日本人にとっての悪影響として、コレステロールによる動脈硬化が知られています。「動脈硬化」は血液中を移動するコレステロールが血管細胞壁に蓄積することで血管を細くして脆く硬い血管を作り出してしまうことです。

・悪玉コレステロールと善玉コレステロール

コレステロールには、分類上2~3つに分けられます。1つは、LDL(悪玉)コレステロールです。もう1つは、HDL(善玉)コレステロールです。健康診断でよく目にする項目でしょう。健康診断以外では、一般的には悪玉コレステロールと善玉コレステロールと呼ばれます。他に、第3のコレステロールとして、レムナントコレステロールが挙げられます。どちらにも分類されないことで注目されています。

悪玉コレステロール(以後、LDLコレステロール)は、血液を介して運ばれて、細胞や神経に届けられます。リポ蛋白と呼ばれるお団子状にコレステロールを蛋白質で包んだ状態で、血液の水分にも馴染むようにした後、運搬される仕組みになっています。

次に、善玉コレステロール(以後、HDLコレステロール)は、血中の余分なコレステロールを回収して肝臓に届ける役目があります。コレステロールは基本的に使用した後捨てられるのではなく、体内で循環して肝臓に戻され、再利用されます。

LDLコレステロールの働きは、先に挙げた良い影響に加えて、HDLから回収したコレステロールで胆汁酸作る原料になる点や、LDLコレステロールになる前のVLDLには、筋肉や肝臓に中性脂肪を運搬する役目などがあります。中性脂肪を届けた後は、LDLコレステロールができます。

よくある誤解の一つにコレステロールと中性脂肪の同一視があります。実は、製造過程が少し似ていることや素材となるのが脂質である点、健康に対する悪者にされる点は似ているのですが、作られた後の両者の物質的性質は全く異なるため、生物学・栄養学・医学的に別物であると判断されます。

コレステロールの基本的な機能以外に、良い影響としてHDLコレステロールによる働きがあります。HDLコレステロールは、悪い働きをするLDLコレステロールを回収します。さらに、多価不飽和脂肪酸と呼ばれるDHAやEPAは、日本人が魚などの和食を中心とした食事をすることで血液さらさらの健康になるという原点にもなっています。そして、DHAやEPAが血中に多いと、中性脂肪を分解して肥満やHDLコレステロールを増やすなどの効果をもたらします。HDLコレステロールは、増加しすぎたLDLコレステロールを肝臓に戻すため、抑制作用として動脈硬化などの症状の進行をしないようにします。

また、悪い影響について補足的に加えると、主に人体を害する影響は、LDLコレステロールによって引き起こされます。単純にLDLコレステロールがたくさんあると、先に挙げた動脈硬化になるわけではなく、コレステロールの酸化によって多くの問題が引き起こされます。

例えば、血中に増えた活性酸素は、血管や細胞を傷つけます。それを修復しようとするLDLコレステロールが血管壁内に溜まります。本来、HDLコレステロールはこうした血管の汚れを正常にするため、活動していますが、HDLの血中割合が下がると上手く機能せずに細胞のお掃除が追いつかなくなります。これが細胞内に溜まりやすくなることで動脈硬化が進みます。

そして、血中の活性酸素がLDLコレステロールに取り付き、酸化LDLコレステロールに変貌します。コレステロールは酸化する事で、血管に付着し血管を脆くします。最近、注目されているsdLDL(超悪玉)コレステロールは、サイズが小さく比重が重いため、細胞内に入り込みやすい特性を持っています。動脈硬化を通常よりも進行する要因になりうるとして警戒されています。

さらには、HDLコレステロールを酸化する事で変性HDLコレステロールになることが知られています。以上のことから、コレステロールの悪い影響の多くは、コレステロールとその背後にいる活性酸素による影響が強く関係していると現在の研究では理解されています。もちろん、食事や運動などの改善でLDLコレステロール値を減らすという目標自体はなくなったわけではなく、LDLの数値を下げる食品の摂取が結果として健康にも繋がります。

コレステロール値を下げる働きのある食品と成分

最近は、コレステロールと一緒になって悪さをする活性酸素を減らすための栄養素や乳酸菌などの働きに着目することも増えてきました。抗酸化作用を持つポリフェノール(コレステロール値を下げることも同時に知られている)や発がん性物質を抑えるリコピン、βカロテンやビタミンEでしょう。食物繊維は、再吸収されるコレステロールの排出を促し、乳酸菌はその腸内機能を活性化し、コレステロールを吸着して排出することも新たに分かっています。

・トマト

トマトには、先ほど取り上げた抗酸化作用のあるビタミンEやβカロテン、リコピンが豊富に含まれています。飽和脂肪酸を抑える不飽和脂肪酸が多く含まれ、食物繊維も摂取できます。

・魚類(オメガ3系脂肪酸)

魚類には、血管にダメージを与えるリノール酸などの飽和脂肪酸に対して有効なオメガ3系脂肪酸の一つであるαリノレン酸、他にも栄養成分として生身を食べれば、DHAやEPAを摂取できます。

・オリーブオイル(オレイン酸)

オリーブオイルは植物系の不飽和脂肪酸を多く含む油で、酸化した油などと一緒に摂る事で飽和脂肪酸を減らすと同時に余分な油を体外に排出する効果などが期待できます。例えば、含有されるオレイン酸は腸を適度に刺激することによって、便を排出するのを促進します。

・お茶(カテキン,タンニン)

お茶にはさまざまな健康成分が含まれるといわれますが、特に抗菌作用や抗酸化作用の強いカテキン(タンニン)が含まれています。カテキンは消臭や消毒で知られるほど強い作用があり、またカテキンはタンニンとも呼ばれ、ポリフェノールの分類に当てはまるので、抗酸化作用やコレステロールの低下も期待できます。

ただし、緑茶にはこのタンニンやカフェインが含まれるため、食前・食後や水代わりに頻繁に飲むと鉄分の吸収を阻害してしまうことが懸念されます。飲用量は適度に抑えましょう。

・ワイン(ポリフェノール)

ワインには、赤ワインで有名なポリフェノールがたくさん含まれています。特に、ぶどう酒は抗酸化作用の強いポリフェノールが有名です。血中のコレステロール酸化を抑え、コレステロール値を下げる効果も期待できます。

・豆乳(大豆タンパク質)

大豆には、コレステロール値を下げることが以前から知られていました。お味噌や納豆、お豆腐など大豆タンパク質が豊富に含まれます。また、副次的な効果として納豆には血栓を溶かす効果や味噌の塩分には血圧を下げる効果など、血管に作用する嬉しい効果が含まれます。

・かぼちゃ(ビタミンE)

かぼちゃにふくまれるビタミンEには、抗酸化作用があります。また食物繊維なども同時に摂取出来ます。

・モロヘイヤ(水溶性食物繊維)

モロヘイヤにはたくさんの水溶性食物繊維が含まれます。排便効果で余分なコレステロールを外に排出できます。

・ヨーグルト(乳酸菌)

ヨーグルトに多く含まれる乳酸菌には、血中のコレステロール、特にLDLコレステロール値を下げる働きがあることが分かっています。乳酸菌がコレステロールの循環の仕組みの中で、コレステロールとくっついて体外に排出するなどです。また、組み合わせとして例えば、カテキンなどと一緒に摂取することで、その効果が強くなることも食品・栄養関連の健康研究で判明しています。

他にも最近注目株として、コレステロール対策に中鎖脂肪酸を含むココナッツオイルや食物繊維やカリウムを豊富に含むバナナがコレステロール低下や健康に良いと知名度が上がっています。

コレステロール値を下げるサプリなら、圧倒的に「乳酸菌」がおすすめ

今度はコレステロール値を下げる部分に着目して、その効果を得られる乳酸菌サプリについて紹介します。

・乳酸菌以外は「成分」のため、摂り続ける必要がある

乳酸菌サプリは、乳酸菌が含まれている以外は、食物繊維や水溶性ビタミンなど尿や便で排出されてしまいます。そのため、毎日飲み続ける必要があります。

・乳酸菌の摂取は「体質改善」につながる

乳酸菌を摂る事が健康に繋がることが知られるようになりました。乳酸菌には、継続的に摂取することで、腸内環境や体質を改善することが出来ます。

・乳酸菌を摂取することの良い効果

乳酸菌はコレステロール低減の他にも、腸内活性や免疫力の向上、虫歯菌を抑えるなどの効果も知られています。乳酸菌は、コレステロールを下げる効果があると述べましたが、その基本はコレステロールの循環にあります。一度体内をめぐるコレステロールは腸管から血液に、そして肝臓へと戻ってきます。その際、腸内の乳酸菌にコレステロールが吸着します。体外に排出される過程で、上記のように乳酸菌がコレステロールを体外に排出する効果があることが認められるのです。

コレステロール値を下げるとされている乳酸菌の種類

ここでは、乳酸菌の種類について有名なものをいくつか取り上げましょう。

・乳酸菌は株ごとに効果が違う

乳酸菌には種類があって、その株ごとに特性や効果が違います。そこで、各乳酸菌株の特徴については一つずつ何に効果があるのかを確認する必要があります。

・L.カゼイ菌 シロタ株

L.カゼイ菌 シロタ株は、ヨーグルトや乳酸菌としてよく知られる株です。消化液に対して高い耐性を持ち、生きたまま腸内に届くことで知られます。悪い腸内細菌(悪玉菌)を食べて、腸内環境を良くする効果があります。コレステロールの吸収を抑える効果も判明しています。

・ビフィズス菌BB536株

人の中(赤ちゃんの腸内など)に多く生息する人に適した乳酸菌がビフィズス菌BB536株です。腸内環境を改善したり、免疫力を高めたりする効果があります。他にも、花粉症のアレルギー予防やカルシウムとの同時摂取により骨密度を上げるなどの効果も報告されています。ビフィズス菌BB536株は、特にコレステロールに対して分解する効果があることが分かっています。

・ガセリ菌SP株

ガセリ菌SP株は他の乳酸菌によるプロバイオティクス(腸内環境改善)効果に加えて、内臓脂肪を減らす効果が示されています。わずか12週間での内臓脂肪減少など確かな効果が期待されています。ガセリ菌SP株は、コレステロール値を正常にするためのコントロール効果があります。

・フェカリス菌EF-2001株

フェカリス菌EF-2001株は熱の影響を受けにくい核部分にある乳酸菌です。保存方法の多様性に加えて、他の菌よりも高い免疫力の活性化といった効果を発揮します。コレステロールの低減効果でも知られます。

・アシドフィルス菌FK-205

アシドフィルス菌FK-205は、整腸作用やアレルギー等の免疫作用を抑える効果があります。また、ピロリ菌を抑えたり、コレステロールを吸着したりするといった効果も分かっています。

コレステロールを下げる乳酸菌サプリを選ぶポイント

乳酸菌研究によって、どのような乳酸菌がコレステロール値を下げるのかには違いがあります。

・「コレステロールを下げる効果のある株」を絶対選ぶ

乳酸菌には種類があって、株ごとの大別で植物性や乳系などありますが、乳系の方がコレステロールをより多く排出することが分かっています。また、株ごとの特性により、コレステロールに効くかどうかも違います。そのため、どのような株を含んだサプリかによって異なります。どれがコレステロール値を下げる効果があるのか確認して選びましょう。

・なるべく菌数の多いものを選ぶ

乳酸菌は、腸内環境で優位にならなければ人体への効果を期待することはあまり出来ません。コレステロールの吸着による低減効果や分解能、値のコントロールなども同様です。そのためには、欲しい効果の乳酸菌株であることに加えて、サプリの中で菌数の多い物を選ぶと良いでしょう。

・「体質改善 = 継続!」ちょうどいい金額のものを選ぶ

体質改善には、一時的な効果を期待するよりも長期的に摂取して継続的に体質を改善していくことが必要です。コレステロールは毎日8割近くが肝臓で作られていて、一時的に数値を下げても意味がないからです。そのためにも、コレステロール値を低減コントロールできる乳酸菌を増やして、腸内に定着させ、体質まで改善するためには、摂取を続けることが大切です。したがって、値段が高くて短期的にしか飲めそうにないサプリを選ぶのではなく、長続きして継続できるちょうど良い金額のサプリを選ぶようにしましょう。

まとめ

本記事では、コレステロールを下げるのに有効な乳酸菌サプリについて紹介しました。コレステロールが人間の健康にどのような影響をもたらしているのか、悪玉コレステロールを下げるためにどのような食事を摂取すればよいかを主に説明しています。その中で、乳酸菌サプリを選ぶ理由や株によって異なる効果があるところをポイントに解説しています。効果的で継続可能なサプリを選んで、LDLコレステロールを上手に下げましょう。

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