つらい便秘の原因と対処法。腸内環境改善で便秘を解消!

あなたの便秘のタイプは?

機能性便秘と器質性便秘

便秘には機能性便秘と器質性便秘の大きく2つの種類があります。機能性便秘は、胃や小腸、大腸などの消化器官の機能が低下することが原因で便秘となるものを指します。一般的に便秘と言われているものは、機能性便秘であることが多いとされます。機能性便秘は一過性便秘と習慣性便秘に分けられ、習慣性便秘はさらに弛緩性便秘、直腸性便秘、痙攣性便秘に分けられます。

一方、器質性便秘はその背景に何らかの病気があり、二次的に便秘となっているものを指します。原因としては、腸閉塞、腸捻転、大腸がん、腹膜炎などの腸の腫瘍、腸閉塞、腸管癒着、炎症などがあります。これらにより小腸や大腸の通過障害が起こり、便秘となります。このような便秘では腸管穿孔を起こす恐れがあるので、必ず病院を受診してください。

弛緩性便秘

弛緩性便秘とは、腸管の緊張が緩むことによって、蠕動運動が不十分になり、直腸に便が長時間留まり、水分が過剰に吸収されて便が硬くなることで引き起こされる便秘のことを指します。便秘の中でも頻度が多く、経産婦(出産したことのある女性)や高齢者、寝たきりの人に多いです。

・直腸性便秘

直腸性便秘は、便が直腸に達しても排便反射が起こらず、直腸に便が停滞してしまう便秘のことを指します。便意を我慢しすぎたり、浣腸を乱用したりしたことで直腸の神経が鈍くなり、引き起こされるとされています。高齢者や寝たきりの人、痔や恥ずかしさなどにより排便を我慢する習慣がある人に多い便秘です。弛緩性便秘と同じく、直腸に便が停滞することで水分が過剰に吸収され、硬くなった便が蓋をしてしまう状態になってしまいます。

・痙攣性便秘

痙攣性便秘は、心理的なストレスなどにより自律神経が乱れ、腸の蠕動運動が強くなりすぎてしまったことが原因で引き起こされる便秘です。大腸が過度に緊張し、便がうまく運ばれず、ウサギの糞のようなコロコロした便になることが多いです。食後に下腹部痛や残便感があったり、下痢と便秘を交互に繰り返したりする人も多いようです。また、排便時に痛みを伴うのも特徴の1つです。精神的ストレス、環境の変化、過敏性腸症候群などが原因となります。

便秘の原因は生活習慣にあり!

・便意の我慢

便秘の多くは便意を我慢することで始まります。排便を我慢すると溜まった便で直腸が押し広げられます。便が溜まることに鈍感になり、直腸の神経も鈍くなるので便意を感じにくくなります。便は直腸に溜まっている間に水分吸収されて硬くなり、排便をする時に痛いのでさらにまた便を我慢するようになります。このようして便秘の悪循環ができあがってしまうのです。

・ストレス

腸は自律神経と密接な関係にあり、ストレスの影響を受けやすいとされています。緊張や不安などストレスを抱えた状態が長期間続くと、自律神経の中の交感神経が優位になります。副交感神経が過度に興奮すると、腸管が緊張しすぎてしまい、便がうまく運ばれなくなってしまうのです。

・水分不足

体内の水分が不足すると腸の中の水分も不足し、食べ物のカスなどが乾き、腸の働きが 低下します。人は尿、便、汗、唾液、呼吸などにより毎日、約2000ml~2500mlの水分が失われています。そのため口から摂る食事や水分で補う必要があります。食事からではなく飲み物から摂取する水分が1日におよそ1500mlは必要だと言われています。特に高齢者は感覚機能の低下等により、どの渇きを感じにくくなっていることが多いため、時間を決めて水分を少しずつ摂取することで水分不足を防ぐことができます。

・食物繊維不足

便は吸収されなかった食べ物が固まったものです。吸収されない食べ物の代表格が食物繊維です。食物繊維は便の量を増大させ、大腸の粘液を刺激することで蠕動運動を亢進させます。逆に食物繊維の摂取が不足すると、便の量も少なくなり、大腸への刺激も弱くなるため便秘になりやすくなるのです。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があります。不溶性食物繊維はスポンジのように水分を溜め込み、水溶性食物繊維はゴミを絡め取る働きがあります。不溶性食物繊維には腸の蠕動運動お活発にして便を押し出す働きがあり、水溶性食物繊維には便の中に溶け込んで便を軟らかくし、腸管内の通過を良くする働きがあります。溶性食物繊維ばかり摂取してしまうと、便の量が増えてしまい、お腹が張って苦しくなったり痛みを生じたりすることがあるため、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を2:1で摂取すると良いとされています。不溶性食物繊維は、豆類、根菜類、野菜類、きのこ類に多く含まれおり、水溶性食物繊維は果物や海藻、こんにゃくなどに含まれています。

・運動不足

運動不足も便秘を招く要因の1つです。運動不足により腹筋が弱くなると、腸の蠕動運動が低下し、便が腸管内に溜まりやすくなるため便秘となるのです。特に女性は、男性と比べると腹筋が弱く、便を送り出す力も弱いため便が溜まりやすいです。

便秘により起こり得る悪影響

・クサイおなら

おならの正体は、腸内細菌が腸管内容物を代謝によって分解するときのガスなのです。腸内細菌には大きく分けて善玉菌と悪玉菌と日和見菌の3種類があり、クサイおならを引き起こすのは悪玉菌です。この悪玉菌は、便が腸管内に長時間留まると増殖するため、便秘になるとクサイおならが出てしまうのです。腸内に善玉菌が多い場合は、おならはあまり臭くなりません。

・痔

便秘は痔の最大の原因です。便秘で硬くなった便は肛門を傷つけやすいために炎症につながりやすく、また排便時のいきみは肛門周辺の組織のうっ血を引き起こします。便を出したがために長時間いきみ続けることは、強い腹圧が肛門への負担となるので無理な排便は避けてください。

・肌荒れ

便秘になると、肌のツヤがなくなったり、ニキビや肌荒れなどになったり、肌のトラブルが多くなりがちです。原因は、便秘になると腸内細菌バランスが悪くなり、善玉菌よりも悪玉菌の方が多くなるからです。悪玉菌は、アンモニアなどの有害物質を発生させ、これらの有害物質が心身代謝を低下させるため、肌のターンオーバーを阻害します。また便秘になると自律神経の働きも低下します。自律神経の働きが悪くなると、皮膚の血行も悪くなるため、これも肌荒れの原因となります。

・イライラ

便秘になると自律神経の働きが悪くなります。そのため、自律神経からくるイライラや頭痛、不眠などの症状が出やすくなります。さらにお腹が張っていたり、ゲップや胃もたれなどの不快感などからイライラしたり、便が出ないというストレスからイライラしたりすることもあります。

・食欲減退

便が腸管内に溜まることによって、腸に食べ物を送ることができないため、胃の中に残ってしまい食欲がなくなってしまいます。便秘が続くことでお腹が張って苦しくなり、吐き気や食欲減退につながります。

・太りやすい体質になる

便秘になると、悪玉菌が増えることによって新陳代謝が低下するため、太りやすい体質になってしまいます。悪玉菌は食べ物を腐敗させて体内に溜め込み、余分な脂質や糖分までも吸収し、それにより脂肪として蓄積します。さらに悪玉菌の増殖によって善玉菌の働きが妨害され、腸の働きが低下し、新陳代謝が低下します。代謝が低下すると、カロリーが消費しにくくなり、太りやすい体になるのです。

一方、善玉菌には質代謝改善効果なども報告されています。善玉菌によって腸内環境が整えられると、悪玉菌が減少し、便秘が解消、余分な脂質が吸収されにくくなることで代謝も良くなり、痩せやすい体になります。そのため善玉菌の大半を占めるビフィズス菌を摂取することで、ダイエット効果があると言われています。

さらに、ビフィズス菌の中でもB-3と言われる種類には、通常のビフィズス菌が持っている脂肪の蓄積を阻害する酢酸を腸中で産生する働きに加え、腸のバリア機能を回復させる働きがあることがわかっています。そのためビフィズス菌B-3は、脂肪の蓄積を抑えるだけでなく、肥満や糖尿病にもつながるような炎症を防ぐことができると言われています。

・様々な病気の原因になることも

便が硬いために排便時にいきむことで、痔核の血管が膨れ、痔核が次第に肛門の外に出てくることで脱肛になります。さらにこれが繰り返し続くことで、直腸の粘膜も一緒に肛門外へ出てきてしまい、直腸粘膜脱症候群になってしまいます。

また、便が直腸内に留まって固まり、摘便などが必要な状態になる糞便イレウスになることもあります。大腸内に便が留まっていると、潰瘍や穿孔が起こる恐れがありその場合にはお腹の中に細菌が広がって腹膜炎になることもあります。

最新の研究では、腸内の善玉菌が少ないと単極型うつ病になるリスクが高いこともわかっています。健常者とうつ病の善玉菌数を比較した研究では、健常者群の方がうつ病群よりも有意にビフィズス菌数が多かったことがわかっています。さらに、1グラム当たりの便におけるビフィズス菌の数が 109.53 個以下であると単極型うつ病を発症するリスクがおよそ3倍になることがわかりました。同じ善玉菌のラクトバチルス菌については、うつ病患者が79万個、健康な人が398万個という悔過でした。ラクトバチルス菌が約309万個以下であると、うつ病の発症リスクは2.5倍になることがわかりました。さらに同じ研究で、健常者群では過敏性腸症候群を経験している割合が12%であるのに対し、うつ病群では33%であり、過敏性腸症候群は、ビフィズス菌などの善玉菌かが少ないことと関連することかが示唆されました。ビフィズス菌や乳酸菌を多く含む乳酸菌飲料やヨーグルトなどの摂取頻度と腸内細菌の関係を調べた研究によると、うつ病患者の中で週に 1 回未満の摂取の人と 週 1 回以上摂取習慣がある人では腸内のビフィズス菌の菌数が有意に低いことがわかりました。便秘は悪玉菌の増加を招き、善玉菌を減少させるため、うつ病のリスク増大につながりかねません。

このように、便秘は様々な病気のリスクを招くことがわかっています

ちょっと待って、下剤の使用

・下剤には副作用がある

下剤には大きく緩下剤と刺激性下剤の2種類があります。緩下剤の代表的なものには酸化マグネシウムと硫酸マグネシウムがあります。刺激性下剤には商品名でアローゼン、プルゼニド、ラキソベロンなどが代表的です。以下に詳しく作用と副作用を紹介します。

1、機械的下剤

いわゆる緩下剤と言われるもので、浸透圧性下剤、浸潤性下剤、膨張性下剤の3つに大別されます。強力な効果は期待できませんが、安全性が高く長期に使用することができます。

1) 浸透圧性下剤

腸管内腔液の浸透圧を高めることによって、腸管内腔への水分の移行を促します。便の水分量を増加させる作用のある薬剤で、(1) 塩類下剤と(2) 糖類下剤の2種類があります。

(1) 塩類下剤:酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム

器質性便秘、機能性便秘、食中毒、薬物中毒などの際の腸内有害物質の排除に使われます。水溶性無機塩類は、腸管から吸収されにくく、浸透圧作用により腸管からの水分を吸収・保留し、腸内内容物を液状にするとともに腸の蠕動を促進します。大量の水とともに服用すると効果的で1~2時間で効き目が現れ、習慣性が少なく、長期間の使用ができます。腎障害がある場合は高マグネシウム血症を起こしやすいです。副作用として、悪心、食欲不振、また長期服用により高マグネシウム血症を起こすと、だるさや力が抜けたような感じが起こることがあります。

(2) 糖類下剤

非吸収性の糖類を服用することによって、浸透圧作用の下痢を起こさせます。また、非吸収糖が腸内細菌によって変化をうけてガスを生じ、便を酸性化します。

① ラクツロース

肝硬変などの肝不全傾向のある便秘症に使われ、浸透圧作用により便を軟らかくします。また、酸性化することによって腸内細菌によるアンモニアの発生を抑制します。副作用として、悪心、嘔吐、腹痛、鼓腸(腸にガスがたまって、ふくらんだ状態)、食欲不振が起こることがあります。なお、水様便が出た場合はすぐに中止ししてください。

②D-ソルビトール

胃造影検査後の硫酸バリウムによる便秘を防ぐ目的で使われます。大量に服用すると腹痛、下痢、腹部膨満感、おならが出るなどの症状が起こることがあります。

2) 膨脹性下剤:カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)

直腸性便秘、弛緩性便秘、痔疾患に使われます。腸管内で水分を吸収して膨脹して内容物を増大し、大腸に刺激を与えて排便を起こさせます。12~24時間以内に効果が現れ、2~3日服用を続けると最も効果が現れます。そのため規則正しい排便ができるまで、服用し続けることが必要となります。消化管での吸収がなく、習慣性もないので長期投与ができます。また、便は軟便になって排泄されるため、排便時の痛みが少なく痔の人にも使用できます。腸に狭窄があったり重症の硬結便の人には禁忌です。副作用として、悪心、嘔吐、腹部膨満感などが起こることがあります。

3) 浸潤性下剤:ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DDS)・カサンスラノール

直腸性便秘、弛緩性便秘、痔疾患患者に使われます。ジオクチルジソジウムスルホサクシネートの界面活性作用により、便の表面張力を低下させ水分を浸潤しやすくし、便を軟らかくします。さらに配合されたカサンスラノールの腸蠕動運動亢進作用により排便を起こさせます。1日1回、就寝前に大量の水とともに服用すれば、翌朝には無理なく排便ができます。腸に狭窄のある人、重症の硬結便の人、授乳中の人には禁忌です。副作用として、口の渇き、悪疹、腹痛、腹部不快感、腹部膨満感、お腹が鳴るなどの症状が起こることがあります。また、発疹、蕁麻疹などの過敏症状が現れたら、すぐに中止して医療機関に受診してください。服用中、尿が黄褐色~赤色になることがあります。

2、刺激性下剤

腸壁を刺激して腸の弱った運動を活発にさせて排便を起こさせます。作用は比較的強いが、習慣性があり長期に用いると耐性が現れ、増量しないと効かなくなるので短期間の使用に限ります。痙攣性便秘に使用するのは望ましくありません。

(1) 小腸刺激剤:ヒマシ油

小腸でリシノール酸とグリセリンに分解され、その刺激により小腸の運動を活発にして、服用後2時間ほどで効果があります。そのため、食中毒、急性腸炎など早く体外から出したいときに使われます。痙攣性便秘、急性虫垂炎、腹膜炎の患者には禁忌です。また、骨盤内の充血を起こすので月経時、妊娠時に使用すると大量出血をする危険性があります。副作用として、発疹などの過敏症状、悪疹、嘔吐、腹痛などが起こることがあり、連続服用すると栄養の吸収を阻害して栄養不良を起こすことがあります。

(2) 大腸刺激剤

大腸粘膜を刺激して運動を起こさせ、排便を容易にさせます。服用後6〜15時間かけて排便させるため、就寝前に服用します。連続服用により刺激性が低下し、増量が必要となるが、他の下剤との併用により長期投与が可能です。主に直腸性便秘、弛緩性便秘に使われます。

①アントラキノン誘導体:ダイオウ、センナ、アロエ

生薬に含有されている配糖体が、大腸を刺激して、蠕動を高め排便を促します。連続服用すると耐性が増し、薬に頼りがちになるので長期投与は避ける必要があります。急性虫垂炎、腸出血などの急性疾患、月経時、妊娠時、授乳時、痔疾患のある場合は使用を避けます。また、アロエにおいては、妊娠中の投与により胎児が脱糞して、子宮内を汚染するので禁忌です。服用中、尿が褐色~赤色になることがあります。

②ジフェニール誘導体:ピコスルファートナトリウム

症状に応じて服用量を調節できる液剤があり、習慣性が少なく妊婦や胎児への安全性がほぼ確立されています。

(3) 直腸刺激剤(坐薬)

肛門から注入し、直腸で排便反射を直接刺激して蠕動を誘発して排便を促します。

①ビサコジル坐薬

直腸粘膜を直接刺激し、排便反射を起こさせる作用があります。急性虫垂炎、腸出血などの急性疾患、月経時、妊娠時、授乳時、痔疾患のある場合は使用を避ける必要があります。

②炭酸水素ナトリウム配合坐薬

肛門から挿入後、体温で温められて、直腸内で炭酸ガスを徐々に発生しその刺激で排便を起こさせます。副作用として、軽度の刺激感、下腹部の痛みやまだ便が残っているように感じることがあります。即効性があり、数分~30分ほどで効果かが現れますが、習慣性があり、連用により効き目が悪くなるため、適応は、大腸刺激性下剤で改善できない頑固な便秘などの特殊なケースに限られます。

3、その他

(1) 副交感神経刺激剤:臭化ネオスチグミン

消化管機能低下による弛緩性便秘に使われます。

(2) 浣腸剤:グリセリン、薬用石鹸

腸管壁の水分を吸収することにより、局所を刺激し、便を軟らかく潤滑化することによって排便を促進します。弛緩性便秘、直腸性便秘に使われ、直腸粘膜が刺激され、また習慣性になるのでできるだけ連続服用は避けます。妊婦には使用を避けてください。

(3) 消化管内ガス駆除薬

消化管内に無数に存在する小さなガス気泡をシリコンで表面張力を低下、破裂合体させ流動性を高める消泡作用があります。腸内ガスの駆除作用と胃粘膜付着粘液の除去作用を発現し、げっぷ、放屁として体外へ排出しやすくします。

(4) ビタミンB剤

神経刺激伝達に不可欠なアセチルコリンの生成により、腸管運動亢進を引き起こします。機械的腸閉塞には無効で、副交感神経刺激作用薬(ネオスチグミン)を投与後12時間、またはスキサメトニウム投与後1時間はコリン作用の副作用が増大するので投与は避けます。

(5) 漢方薬

下剤として使用される漢方薬は、大黄を組成に含むものが多く、主成分センノシドは大腸刺激性下剤の一種です。漢方下剤は安全と思われていますが、長期濫用は避けなければなりません。

・下剤なしでは排便できない体になってしまうかも

便秘の解消の基本は、規則正しい食事や食物繊維の摂取、水分を適切にとるなど生活習慣を改めることです。下剤に頼りっきりになってしまうと、下剤なしでは自力で排便できない体になり、下剤に依存してしまうようになります。また慢性的な脱水症状に陥ることもあります。便秘が改善されない場合は、別の病気が隠れている場合も考えられるので、医療機関を受診して相談しましょう。

腸内環境を整えて便秘を改善

・便秘解消のカギを握る腸内細菌

腸内細菌には善玉菌と悪玉菌の2種類があります。善玉菌は悪玉菌の増殖を防いだり、有害な物質を体外へ排出したりする役割を持っています。その善玉菌の代表格がビフィズス菌、フェーカリス菌、アシドフィルス菌、悪玉菌の代表格がウェルシュ菌、黄色ブドウ球菌です。特にビフィズス菌は、人の腸内にすんでいる善玉菌の中で最も多いと言われています。腸内細菌の働きには、腸内環境を整える働きが代表的です。乳糖やオリゴ糖などを分解して乳酸や酢酸を産生することで腸内のpHを低下させ、悪玉菌の増殖を抑制しています。

・乳酸菌摂取で便秘改善

ビフィズス菌を飲むことにより、善玉菌によって腸内環境が整えられると、悪玉菌が減少し、便秘が解消します。余分な脂質が吸収されにくくなることで代謝も良くなり、痩せやすい体になります。そのため善玉菌の大半を占めるビフィズス菌を摂取することで、ダイエット効果もあると言われています。

・食物繊維も忘れないで

現代人は外食やお弁当が多く、偏った食生活になりがちです。しかし、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌には野菜や果物のオリゴ糖や食物繊維が必要不可欠です。肉類や炭水化物が中心となると、タンパク質や脂肪などの摂取が中心になりやすく、悪玉菌が増殖する原因になりかねません。そのため、バランスの良い食生活を心がけることがビフィズス菌を増加するために大切です。

・腸内環境改善によるその他のメリット

ビフィズス菌はビタビンB1・B6・B12や葉酸、ビオチン、ニコチン酸、などのビタミンB群やビタミンKを作ることができると知られています。

また、ビフィズス菌が産生することができる酢酸は、炎症やアレルギーなどを冴える免疫細胞を増やす働きがあることがわかっています。さらにビフィズス菌には免疫調節作用があります。ビフィズス菌が人の体で最も大きい免疫器官である腸管を刺激することで、免疫力を高め感染防御、発ガン抑制など様々な効果があると言われています。さらに、ビフィズス菌の持つ免疫調整作用によって、花粉症などのアレルギー症状の改善する効果があることもわかっています。

便秘にならないための習慣

・朝食をしっかり食べる

朝食をしっかり食べることは腸への刺激となり便意を生みます。朝食を食べてトイレの時間を作ることが便秘改善につながります。現代人は食生活が乱れ、朝食を抜きがちですが、便秘改善のためにもしっかり朝食を食べましょう。朝しっかり食べるのが難しい場合も、朝食の代わりに野菜ジュースを飲むなどして、腸に刺激を与えるようにしましょう。

・適度な運動

運動不足により腹筋が弱くなると、腸の蠕動運動も低下、すると便が腸に溜まります。便が溜まりやすくなると善玉菌が減少してしまい、さらに便秘を引き起こしやすくなり、悪循環を招きます。

・腸内環境を日頃から整えておく

ビフィズス菌が産生する乳酸や酢酸は、腸内を酸性にする作用があります。悪玉菌は酸性の環境が苦手なため、これにより悪玉菌を減少させることができ、腸内細菌バランスが改善されることによって整腸作用があります。お酢の成分として知られる酢酸は、強い殺菌力があり、腸の粘膜を保護する作用があります。そのため、悪玉菌から腸内環境を守ることができます。ちなみにお酢をそのまま飲んでも、胃や小腸で吸収されてしまい、大腸まで届きません。大腸で酢酸を産生することができるビフィズス菌を摂取することが重要なのです。そのため、酢酸を酸性できるビフィズス菌は優れたプロバイオティクスなのです。

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